近年、骨粗しょう症が原因で骨折を起こし、介護が必要となったり寝たきりになるというケースが増加しています。
自覚症状のないまま進行する怖い一面もあり、主な発生原因として加齢・閉経(女性の場合)があります。
ですが「骨粗しょう症」には予防する方法があり、あきらめることはありません。まずは自分の骨の丈夫さを知ることが大切です。
予防措置を講じることで発症リスクを避け、健康寿命を延ばすことが可能となるのです。
骨折の経験のある方はもちろん、健康に自信がある方も一度「骨粗しょう症」検診を受けてはいかがでしょうか?
骨の変形・丈夫さを知ることができます。
骨のもろさを数字で表します。
将来の骨折リスクをも予測します。
骨代謝マーカーを調べることで、骨の量の低下リスク、骨の再生能力を知ることができます。
気になる症状がある、不安な事があるときは、お気軽にお問い合せください。
※このチェックシートは簡単に自己診断を行うもので、結果を保障するものではありません。
骨粗しょう症は、「骨の生活習慣病」とも言われ、加齢や閉経によるホルモンバランスの乱れ以外にも、食事や運動習慣などが大きく関わってきます。
そのため、お薬だけに頼るのではなく、食事や運動習慣も骨粗しょう症の予防や治療には大切です。
骨粗しょう症の予防に特に重要なのはカルシウムの摂取ですが、カルシウムの吸収を助けるビタミンD、骨が作られるのを助けるビタミンK、 さらに、タンパク質、ミネラルなどさまざまな栄養素を摂取することも大切です。
また、適度に日光を浴びることでも、体内でビタミンDが生成されます、強い骨を作るのに役立ちます。
日光の下でウォーキングなどの運動を毎日続けましょう。骨に適度な圧力が加わり、骨が強くなります。 また、運動を続けると血液の流れが良くなるので、骨を作る細胞のはたらきが活発になります。筋肉もきたえられ、身のこなしが良くなると、転びにくくなり、骨折の防止にもつながります。 ただし、自分に合った運動を心がけ、無理をしないようにしましょう。
喫煙は、胃腸のはたらきを抑え、カルシウムの吸収を妨げます。特に女性の喫煙は女性ホルモンの分泌を減少させるので、やめるのが望ましいでしょう。
お酒には利尿作用があるため、飲みすぎると必要なカルシウムまで排泄されてしまいます。そのうえ、腸からのカルシウムの吸収も妨げてしまいます。
ちょっとした転倒が、骨折につながることがあります。意外と多いのは、慣れていると思っている家の中での転倒。年齢とともに歩くときに足が上がらなくなり、ちょっとした段差や、じゅうたんのへりにつまづいて転倒してしまいます。
まずは家の中を整理整頓しましょう。その他、服用中の薬が原因でふらついてしまうことや、歩きにくい服装も転倒の原因として考えられます。
当院では一般整形外科外来診療に加えて骨粗鬆症検診を行っています。これは患者様にご自身の骨の丈夫さを知って頂き、必要であれば積極的に治療をアドバイスするというものです。
骨粗鬆症は自覚症状のないまま、いつのまにか進行し骨折を起こしてしまうやっかいな病気です。一度骨折をすると二度・三度と繰り返すことも多く、結果として寝たきりになってしまう場合も少なくありません。
骨折の経験のある方はもちろん、健康に自信のある方も「転ばぬ先の杖」ではありませんが検診を受けてみてはいかがでしょうか。
担当医師 沼尻 保